KAYOLOG

野口整体的子育て・仕事・日常のこと

父の記録⑨鯛の酒蒸し

父は35歳の時

仕事中、大事故に合った

足に大きな怪我を負って

入院したことがある

生きるか

死ぬかの瀬戸際にいたと

大人になってから聞いた。

なんとか一命を取り留めた

その日から

ちょうど2倍の年月。

今70歳6ヶ月。



父の父、

つまり私の祖父は

早くに

祖母に旅立たれ

荒れに荒れて

お酒に溺れた。

その結果

アルコール中毒に加え認知症

感情の起伏も激しく

徘徊もする。

今ほど介護施設

充実しておらず

介護のほとんどを

母がやっていた

77歳になるまで10年以上

アルコール依存症以外

重篤な病気にもならず

母と父に苦労をかけまくって

老衰で死んだ。

そんな祖父を見ていた父は

・母より先に死ぬこと

・長患いはしたくないこと
(=家族に迷惑をかけたくない)

この2つを強く望んでいた。


引き続き1/28 22:00頃

太郎と父の面会後

母と実家に戻る。

実家に戻る途中

家にいる主人に太郎を任せた。

23時過ぎに

静岡から戻ってくる兄を

駅まで迎えに行くの間

調理前だった例の「鯛」を酒蒸しして

母と一緒に食べた。

臭みもなく

めちゃくちゃ美味しかった。

こんな夜に

こんなに美味しい鯛を食べれるなんて。



父の状況はかなり厳しい

血管はこれまでの食生活の

積み重ねもあり

動脈硬化でボロボロ

半分壊死した心臓

致死性の不整脈

心臓破裂

大動脈解離 加えて肺炎も併発中

先生から体の状況を聞くだけで

寿命なのかもしれない

そう思わざるを得なかった。

何も事情を知らなかったとはいえ

Aさんから頂くことになった

大きな鯛

こんな時に

鯛がやって来た

めでたいのかもしれん・・・・

天寿を全うする
祝いの鯛なのかもしれない

そんな考えが頭をよぎった

23:00過ぎ

実家の近所に住む

父の姉、つまり伯母さんを乗せて

駅まで兄を迎えに行った。

そのまま病院に向かう。

もういつどうなっても

おかしくないということだったので

真夜中でも

面会を許してくれた。

兄も伯母も

これが最後のつもりで

面会した。

面会が2回目ということもあり

最初の面会時より

2人とも冷静だった。

面会後

伯母を送って

兄と一緒に実家に戻った。

1/29 AM0:00過ぎ

母と兄と私で

残ってる鯛を食べた

この日は

獅子座の満月

まん丸な月を見ながら

獅子座生まれの父を想った。