父の記録11 ひとすじの光
2/2 朝
担当看護師さんから聞いていた
2度使用すると
救命率は極端に下がる
その人工心肺(エクモ)を
本日取り外します、と
電話があった。
一度目は
カテーテル手術後の
合併症 致死性不整脈の時。
二度目は
致死性不整脈から1週間
意識回復後の
心臓破裂→緊急手術後の時。
肺炎も回復してないから
父は
心臓と肺の両方を
サポートしていた。
心臓が術後
順調に回復していたことから
肺のみのサポートに切り替える
そのリスクとして
取り外した影響で
大動脈解離が再発すれば
もう打つ手がなくなる
同じような症例を探してはいるが
ここまで合併症が重なって
生きている例というのは
見当たらない
今、生きていること自体が奇跡
できる限りのことをやっていく
また奇跡が起きることを祈るしかない
そうゆう理由だったと思う。
この日の夜
奇跡を祈って
母と兄と太郎と4人で
恵方巻きを食べた
2/4 16:00
病状と今後の治療について
病院に呼ばれる。
この日、兄が静岡に戻るので
母と兄と3人で病院へ向かった。
先生が話す
父の現状は
・心臓・血圧ともに安定
・肺炎が良くならないので今後は肺を中心にサポートしていく
・大動脈解離があった側の腎臓への影響がまだ分からない
・2回心臓停止に陥ってるため、脳への影響がまだ分からない →低酸素脳症で意識が回復できるか分からない=植物状態の可能性
2/5 17:00
病院からの電話。
人工心肺(エクモ)と
呼吸器を全て取り外した。
今はお父さん自身の
心臓と肺だけで眠ってる状態。
鎮静剤投与をやめたので
今後、意識の回復を待つ
そんな内容だった。
諦めていた母に伝えると
笑顔が戻った。