KAYOLOG

野口整体的子育て・仕事・日常のこと

父の記録⑩父と母

父と母はお見合い結婚だった

父は5人キョウダイ(3姉1妹)の

末っ子長男。

母は6人キョウダイの (兄2人姉1人妹2人)

次女(4番目)。

2人とも団塊世代のど真ん中。

女ばかりのキョウダイの中

育った父は

大人しく従順な性格で

自由にやりたいことを

やりたいように生きている母のそばで

自分の好きなことを

好きな仕事をコツコツと続ける

真面目で穏やかな人。

娘の私から見ても

夫婦だけど

どこか姉と弟のような関係の2人。

夫婦仲は良く

休みの日には

2人で出かけたり

友達とみんなで出かけたりしていた。

1/29

この日は獅子座の満月。

もし父が逝くなら、この日かもしれない

と、勝手に思ってた。 (縁起でもないけど💦)

なので私は前の日に

母が父と面会しなかったことが

気がかりだった。

母は、

(この状態の父を見るのは) もう辛い

そう言った。

だけど

もし急変して

間に合わなかったら

母は後悔するんじゃないか

私はそんなふうに思ってた。

病院からの電話はない。

夕方になって

「やっぱり会いに行こう」

と声をかけた

母も、同じ気持ちだったのか

承諾してくれた。

母と兄と私で病院へ向かった。

こんなご時世の中

すぐに面会できるのは

本当にありがたい。

それぐらい

父の状態は

危ない所にいるわけだけど

いつ連絡しても

快く対応して下さる

スタッフの皆さんには

感謝しかない。

3人でICUに入るのはこれで2回目。

私と兄は早々に部屋を出て

父と母を2人にした。

「もう、頑張らんでええよ」

部屋を出る時

母が父に話しかけていた。

どんな思いで

その言葉を口にしたかと思うと

胸が苦しかった。

涙が溢れそうになったけど

堪えた。

しばらくして部屋から出てきた母は

涙目だったけど

覚悟を決めた顔をしていた。

今、広いあの家に

母を1人で帰すことなんてできない。

この状況で

兄がすぐに帰ってきてくれて

本当に良かった。

父と兄は、

声やふとした受け答えが

とても似ている。

近くに兄がいてくれるだけで

母は強くいられるように見えた。

私には支えられない所で

兄が支えてくれてることが

すごく有難かった。

夜、私は自分の家に帰って

K君と

父と母の面会の話をした。

病院は車で10分

「俺も行ってくる」と

面会に行ってくれた。

もういいよ

頑張らなくていいよ

お父さん。